South China Sea News/*
November 1999
Nov 29
■急に冷え込んできた。一日中20度を切る気温。朝や夜はコートやボアつきジャンパーを着込んだ人がたくさんいる。南国なのになあ、と不思議がる自分は、綿キャミ+半袖綿シャツ+化繊の長袖ブラウス。ぶるぶる。
■South China Morning Postの月曜スポーツ欄第一面。一昨日のジャパンカップで2着に入った、香港から出走した馬「Indigenous」の調教士が「生涯最高の瞬間でした、18年間この日のために頑張ってきました」と歓喜のコメントを寄せていた。香港にもずいぶん長い競馬の歴史があるようだけれど、疎いのでどんな違いがあるのかよくわからない。12月12日には香港沙田競馬場でも国際賽事がある。ご当地の競馬ファンは今から予想に必死の模様。先週あたりはHappy Valleyの3T(連続する3つのレースについて、1〜3着の組み合わせ(順番は入れ違ってもよい)を賭ける方法)で「8000万馬券」が出たらしい。円に換算するとざっと10億円です。ギャンブルってなあもう!
▼無断リンク禁止を筆頭とした、ふざけたリンク禁止を禁止する会の主旨におおむね賛同します。このサイトにも紹介されているけれど、▼社団法人著作権情報センターのFAQにある▼「Q15 無断でリンクを張ることは著作権侵害になるでしょうか」で述べられているように(著作権侵害の話とはずれますが)、「ホームページに情報を載せるということは、その情報がネットワークによって世界中に伝達されることを意味しており、そのことはホームページの作成者自身覚悟しているとみ」ていいのだし、「リンクを張られて困るような情報ははじめからホームページには載せるべきではな」いと俺も思う。
■電網漂流〜。▼乳-The Chichi-さんだ。そも、ヒトメスのチチにおける「サイズ」という概念はチチアテが存在していることに拠るとするなら、ヒトオスのそれにもSMLより更に詳しいサイズ別衣類(どんなんじゃ)が在らまほしけれ。もって貴婦人がたの間で「ズバリDジャナキャヤ!」「ナニイッテンノォAニキマッテンデショォ」「エーソォ?Aッテナンカァチョットツマンナィッテイウカァ」「ドッチニシロF以上ハカエレ!ッテカンジィ」「イエテルー」という会話が成り立つやも、いやむしろチチよりもっと複雑やもしれぬ、かくなる上はあれやこれやとサイズ規定を考案してみたが途中で空しくなったぞオラァ!ちなみにこちらのコンテンツ中▼お前の乳は何色だはサイズの目安がまとまってて便利そうである。女って自分の顔の皺とか腹のたぷたぷの変化には敏感だけど、チチのサイズはそうしょっちゅう計り直さないよね(え?俺だけ?みみみんな月1で計ってるの?(焦))。パットじゃなくてティッシュがいいというのは知りませんでした。
■杉並北尾堂の特集が「読むプロレス」だというので楽しみにしていたけれど、いざ▼目録をみるとなかなか食指が動かない。やはり会場で試合を見ていないと、こう、ずぶっと潜ってゆけぬ。ちきしょう後楽園行きてえ。

Nov 27
■銀色世界めも:成龍の隠し子騒動の顛末。無事女児出産/そろそろ黎明のコンサートが始まる(今回は行きません)/ジジ=リョン(いや、日本風に書くなら「レオン」なのか)とイーキンの日本デート報道(香港の芸能人はときどき日本で遊んでいる)でジジ一歩リード/なんだかなあ(脱力)な映画はなざかり。古天楽は劉徳華の跡を継ぐ路線か/謝霆峰くんは仕事を間違えるとせっかく咲いた花がそのまま二流で終わりかねない。X-Gen Copsの主役三人でまたチンピラ映画なぞ撮っている場合なのか。
■夜、風がびゅうびゅう吹いてビルの谷間を抜けていく時、窓がゴゴゴゴと震えるのがちょっとうるさい、というかなんとなく不安になる。雨音は好きだけれど風の音は嫌い、という人はけっこういると思うけれど、何故だろうか。風の音を聞くとなぜ不安になったり寂しい心持ちになるのか。音が不連続だからか。雨音は連続しているが、あのざあざあ云う音は、胎内で聞いていた血の流れる音に似ていて不安にならないですむのか。
■来年とさ来年の計画などを考える。さ来年2001年の旧正月は1月にあるのだ。鬼が笑う?いや、一緒に笑わせていただきます。ていうかなんで「来年の話をすると鬼が笑う」と云われるのかなあ。笑ったあと、鬼はどうするんだろう。話者を食べてしまう、というのはどうも安易な気がする。

Nov 25
■鍋〜ヤッ鍋〜ヤッ鍋〜ヤッ(←祈りの歌/節はインファント島の双子が歌っている感じで)なにごとも気合いですよ気合い。
■日本から出張でやってきた本社のエライ人とミーティング。非常にユニークな、嫌味のない滑稽さ、おかしみを感じさせる身振り手振りを交えて話をするひとで、かなり言いにくいことでもするりと柔らかく要求してしまう話術の持ち主だった。ずっと未熟な相手でも頭を下げることを厭わず(もちろん理が通っていればであり、むやみにへつらっているのではない)、適切な短い言葉で事態を明瞭に説明しているうちに、ネガティブな話題でもいつのまにかポジティブな方向に場を持ってゆき、最後には必要な結果をちゃんと得ている。日本的根回し話術や欧米風ディベート技術とは別の、要領よく「はなしをする」という能力。そういう術に特に長けたひとはいったいどのくらいの割合で世の中に存在しているのか。このようなスマートさはどういう教育で与えられるのか、あるいはやはりこれも生まれた時から定まっている力なのだろうか。
■まだのろのろと「知恵の樹」を読んでいる。細胞の話は終わって、今は生物の進化のくだり。翻訳本独特の言い回しに慣れていないせいもあるが、言葉がなかなか脳味噌に染みてこず苦戦している。いくつかのキイワードが頻繁に出てきて、著者自らそれらを別途解説するコラムまであるのだが。おぼろに理解したのは「進化」はその主体が「選んだ」ものではないということ。構造が与える反応としてのみそこにあり続けているのだということ。「最適」の存在は存在せず、ただ複数の「適者」たちがそこに存在しつづけるだけであるということ。
■会社があるチムシャツイイースト地区は背の高いビルがずらっと通りに沿って並び建っている。いよいよクリスマスと新年(中国農暦の新年は西暦2000年2月5日)のネオンディスプレイが始まりました。どのビルも日が沈むと一斉に壁一面にネオンの絵が輝き出す。デパートではジングルベルがBGM。暑くもなく寒くもなく、たいへん過ごしやすい。1999年のおしまいが始まったのですな。

Nov 24
■毎日が過ぎてゆくのがとても早く感じられる。これから仕事上の修羅場が12月半ばまで続くのだが、とにかく早く終わってくれ早くクリスマスになってくれ、とずっと祈りながら暮らしている。よって一日いちにちがじりじりと長く感じられてもいいと思うが、仕事前にコーヒーを飲んで、よし、と気合いをいれて気づくともう夕方だ。それはそれでありがたいが、宇宙人が時間を操作している疑いもあるので気をつけることにする。
■LYCOSの検索窓に前回打ったらしきキイワードが残っていた。「トリケラトプス」。全然覚えがない。なぜ?いや確かに一番好きな恐竜だけれど、なぜ?これも緑のひとのしわざなのか。
■ネタになりそうな企みが続けてポシャってしまうのもきっと奴らの計画に違いない。うまくいけば今宵はHappy Valley競馬場のinfieldで楽しむビュッフェパーティ(某企業グループ主催のイベント)に参加し、疾走する馬と地響きについて書いているはずだった。だがチケットは売り切れていた(もちろん宇宙人が買い占めたのだ)。水曜の夜のHappy Valleyは明るい。競馬場のナイター照明がビルの谷間に埋め込まれた小さい変形コースを煌々と照らしている。楕円の芝の緑はとても綺麗です。一度あの上を歩いてみたい。出来れば馬に乗って。走らせるのは無理だけどギャロップ程度ならなんとかなりそうだ。
■三十路は企みのDECADEだと誰かが言ったがっていや誰も言ってません、私が勝手にそう考えているんですが、企むのは本当に楽しいことだとわかってきたものの、しかし如何に実行するかという段になるとその扉がなかなかうまくくぐれないのは昔から変わらない。実行力は四十路にならないとつかぬのだろうか、それとも実行力は生まれた時から死ぬまで一定で、ただ人により差があるのだろうか。後者だとしたら私の実行力はどれくらいの偏差値があるのだろうか。誰もが時々ばかなことをするのはその偏差を低めないようにするためではないのか。オヤジもおばさんも頭の中ではけっこう危険なことをタクランでいるのではないのか。
■脚立を買いました。電球が切れたのを取り替えるのに普通の椅子では届かないから。香港のマンションは日本の家よりも若干天井が高い。しかし床は薄いです。

Nov 21
■さて香港もすっかり秋模様となりました。日中の日差しはまだ少しきつく感じますが、湿度は80%を切りだいぶ渇いてきた感じ。風も吹くようになったのでさすがに半袖で歩いている人は少ないです。朝はぐっと涼しく20度を下回ることもあり、薄手の通勤着の上にニットものを羽織る女性も見かけます。夜は窓を開けたままの家が増え、あちこちから「じゃんらじゃんらがらがらがらがらぴしっぱしっ」とマージャンパイを卓上でかき混ぜる音が聞こえてきます。私の部屋からひとつおいた隣宅もどうやら麻雀屋敷のひとつであるらしく、毎日深夜1時2時までご近所のおばちゃまがたが元気におしゃべり(←上品修正)しながら打ちまくり。深夜の主婦麻雀サロンです。何故かしょっちゅう玄関の扉を開けたまま打っているのでかなり騒々しいですが、怖いおじさんやお兄ちゃんは出入りしていないようだし、人気(ひとけ)があるのはなんだかほっとします。
■蜜の味。職場の同僚N嬢(うわばみ主婦)が出勤してくるなり「うふふふ新鮮とれたてよ〜ん」と取り出したるは、やや、中国米酒!…の空き瓶につめた黄金色の蜂蜜であります。何やらflesh fleshとおっしゃっているので加工業者を通さずに入手したブツらしい。「おいしいのよーん」とさっそくマグカップにスプーン二匙ほどすくってくれたので「お湯で割るんでしょ?」と尋ねると「お湯はだめだめ!体に悪いの!水で割って、冷たくなりすぎない程度にお湯を足すの」とのこと。蜂蜜入ホットレモンの感覚でいたら違うのねん。試しにそのまま給水器の冷水で割り、少しだけお湯を足して飲んでみるとなんとも素直な優しい味。蜂蜜独特のぎゅんと来るしつこさが消えどことなく不思議な酸味もあり、滋養たっぷりの蜜水でござるな。甘露甘露。同じくおすそわけしてもらったR嬢も「HOT WATERはだめですね。匂いが消えます」とおっしゃる。なるほど蜜の香りも楽しむですか。R嬢は「檸檬少しだけいれるといいですね」とちょっぴり檸檬をしぼってくれた。なにかとても幸せになりました。
■今さらながらH2ロケット。東海村の臨界事故と同じく、▼野尻ボードを拝見して何がどうだったのかをあらかた知る。「日本の宇宙開発史上最悪の事故」とまで言い得る出来事だったとは、なんとも残念なことでしたのう。直接の技術担当のひとはどんなにか悔しいことだろうのう。この事故もあと50年ぐらいしたら夏休みの小学生が映像と音で体験する「うちゅうかいはつのれきし」エキシビション映画の一場面になっていて、その映画のラストは宇宙ステーションで働く大勢の日本人スタッフの笑顔で終わっているのだ、その笑顔のためにあった事故なのだと、なにをどうすることもない自分ですが、思っていればいいですかのう。あ、それから「なつのロケット」(Young Animal連載中?)が読みたくなりました。
■土曜の夜、かなり久しぶりにテレビをつけた。放映中だった番組:周星馳主演のどたばたアクション時代劇映画(広東語)、日本製アニメ「金田一少年の事件簿」(広東語)、王非(フェイ=ウォン)のロングインタビュー(北京語)、米国あるいは英国製テレビシリーズらしきアーサー王と魔法使いマーリンの伝奇ドラマ「Marlin」(英語)、砂漠に棲む動物たちの生態記録ドキュメンタリー(英語)、韓国の音楽事情特集(韓国語)、どこかで行われている体操の世界大会実況(北京語)。名前は覚えていないがMarlinを演じる役者さんは映画「Twister」の主演の人だった。ということがわかっただけでも俺的には凄いのだがどう凄いのかはよくわからない。どうもネットを始めてからというもの、放映されるテレビ番組を見る行為やその楽しみからはだいぶん疎遠になってしまった。どちらに対しても依存するのはあまりよくないのではないかとぼんやり思うけれど、どこがどうよくないのかははっきりわからない。きっと世の中の常識らしきものを上っすべりにおつむに乗せてそう唱えているだけですな。依存しようが溺愛しようがよくないことなど一つも無いのかもしれない。むしろ積極的に溺れたり依存しているほうが生き残る率は高そうな気がする。
■音楽番組の中で見た張國榮主演らしき新作映画(おそらくタイトルは「小明星」)のクリップ(つーかMTV)は面白かった。3歳くらいの男の子を横抱えに抱いてぶんぶん振り回したり一緒にはしゃいでいるレス様はどう見ても親父なのだが、全然かけらひとつもオヤジじゃない。さすが過ぎます。
■おまけ。最近の電網定点観測:2ちゃんねるの▼文学・本雑誌が少しおもしろい。▼M.C.に戯言をちょと追加。ますます女性オンリーな尾篭トーク(要注意)。ハレケガレ考証ごっこはどこへ(泣)ってことで民俗系がお好きな方は▼le monde de mansonge▼ニッポン民俗学はどうですか。メルマガは濃いです(読むだけで酔う素人それは俺)。web上でも読めます。

Nov 14
■香港では、秋が深まると風が吹くように思う。でも夜にはぴたっと凪いで少し蒸します。窓を開けてから扇風機を回すとちょうどよい。朝はひんやりした空気が入ってきます。
■まことにお恥ずかしい話でございますが、どうもこうもないくらいに部屋が散らかってまいりましてな。このような恐怖のハムスター屋敷風インテリアで西暦2000年を迎えるのは女として、否ヒトとして立ち行かぬのではないかと。よって部屋の模様替えを考え始めると楽しくて行きも帰りも通勤時間はあっというまに。じゃなくて。ちゃんとゴムテブクロとセンザイは用意いたしましたぞ。あとはメイドとバケツを揃えればよろしいんですかな(スコシチガイマス)。
■椅子っていつ頃誰が発明したんだろう。たまに椅子ファンというか椅子マニアな方があれこれ椅子語りをしているのを雑誌で拝見するけれど、なんとなく嫌にもならずふむふむと読んでいるのはもしや自分にもそのケがあるのか。椅子は好きです。なんといっても座れるから。(つまり座るのが好きなのか?しかし座れるからといって何でも好きなわけでもない。嫌いな例:ブロック塀・テレビ台)
■本日の電網漂流は真なる暗黒の読書道に諸君を導く異形のオンライン古書店▼絶望書店である!!! 「書物とは剣を手に血飛沫を浴びながら戦い獲るものである」!!!「死臭漂う以前に刹那とて生きたこともなき書を貴んでいる輩よ!野生の躍動に撃たれ、眼を醒ませ!!」絶望せよ!はあはあ。「探偵」コーナーに目玉として紹介されている『新青年版世界探偵小説全集』(昭和4-5年初版)のある本の帯文にうっとり:「絶對に出入口なき密室の惨劇。絶對に、絶對に、嗚呼この絶對的不可能の檣を乗越えて青年探訪記者ルレタビイユの活躍。巨匠ルルウの筆は何處まで伸び行くか?」絶對に、絶對に、嗚呼ですよもう。帯だけ全部読みたい。
■梅昆布茶をすすりながら師走を思ふ。おいしい。まだ死ねぬ。

Nov 12
■熱めの湯を張った風呂に、うっ、と我慢しながら肩まで浸かり、身体がじんじんするのをじぃっと堪えていると、上からばたんと蓋をされる。最初からそういう仕組みだったのか、いや自分で蓋を落としたのか。ぶつかった頭がずきずき痛い。すきまから光が漏れ入ってくるようでまったく真っ暗というほどでもないが自分の身体は見えない。なんとか水面の上に鼻は出ているので呼吸は出来る。しかし動くに動けず、湯なのか湯気なのかわからないものを吸いながらじっとのぼせている。蓋は年末まで開かないらしい。
■蕎麦ですよ蕎麦。いつもはきつねよりたぬきでそばよりうどんなのだけど、たまにいただくとおいしいですねー。冷やしたぬき蕎麦。西新橋あたりにありそうな(って10年前の感覚か)、煤で黄ばんだ壁に同じく煤けた手書きのメニュー札が赤錆びた画鋲でとめてある、そういうちゅうぶるの居酒屋で。玉子焼と豚肉の生姜焼に大根サラダ、それにまぐろと葱の煮物をつついた後にざざっといただく。話題はラグビーW杯(今頃)と映画「CUBE」のあらすじ紹介(私は聞く側)。確かに面白そうだし実はレンタルビデオ屋さんで何度も手に取ったのだけど、やっぱり怖いから見ないことにした。
■成龍の隠し子騒動(というかアヴァンチュールのお相手の予定外妊娠騒動)で、一面全段ぶちぬいたり、見開きで特集を組んだりと、地元新聞各紙がかまびすしい。週刊誌もここぞとばかり大攻勢で取り組んでいる。おかげでディズニー騒動はすっかり霞んでいる模様。こういう話題ではまず男性が矢表に立たされるのは古今東西の習わしなのでしょうか、しかし各種記事の論調は彼の不倫を鋭く糾弾し罵るようなところからは微妙にずれているようでもあり、人柄あるいはゆるがない人気に救われている感もある。ちなみに男性側の行動としてそのようなゆきずり的関係を持つことを、広東語では「経手」と云うらしい(例:東方日報一面見出し「成龍黙認経手!」)。港大日本語学科ご卒業の超才媛C嬢に「経手って?」と再確認したところ、秋桜のごとくたおやかな彼女はかなり照れた後、さくらんぼのような唇でお返事してくれた。「それは、『ヤリました』です」。港大はいったいどーゆう本をテキストに使っているのでしょうか。
■湯に浸かっていると「知恵の樹」読書も遅々として進まずただ鞄に放りこんで持って歩いているだけだが、ようやく再生産構造/細胞分裂のところまできた。さて「葡萄の房」と「チョーク」に共通していて、「ラジオ」や「人間」にはない特徴はなんでしょう。

Nov 7
■紙をひろげます。鉛筆でまんなかに大きく十字を描き、中央の交差した点から上下左右に伸びる四つの線にそれぞれ適当に目盛をふります。仮に上に伸びている線をM軸、下に伸びているのをS軸、左に伸びているのをH軸、右に伸びているのをF軸としましょう。それぞれの軸の目盛にそのジャンルを代表する作品名を原点に近いところから「必須」「かなり必須」「好きなら絶対読んでる」「ファンなら手にとっといて損はない」「まあ読んでなくてもオッケーかな」「かなりマニアだろ」「作者の親戚じゃないと読んでないよこんなの」の順に並べます。準備完了。いざ自分が読んだことのある書名の目盛に印をつけてゆき、4つの軸上の一番外側の印を線で結びます。それはどんな菱形になりますか。綺麗に形の整った菱形になりますか。それともどれか一つに鋭く尖った剣のような菱形ですか。私は算盤の玉みたいなかたちがいいです(根拠なし)。
■えーH軸は「Hな小説」でも勿論可です。Fがフェミニズム文学、Mが「むずカしい話」、Sが「少年少女漫画」でも没問題。
■むッ!? こ、これはまさに俺のための煎餅だァァッ!伊勢!伊勢ってどこ?電車で行けるよね?(財布をつかみながら玄関にむかう)
■夕方。近所のスーパーのお惣菜コーナーで包んでもらったものを手に抱え、少し混み合うレジに並んだ。篭いっぱいに品物を乗せて私の前に並んでいた四十がらみの女性が不意にきょろきょろしたな、と思ったら振り向いて、「焼味(加熱調理して暖かい出来たてのお惣菜)持ってるんでしょ。さめちゃうわ、先にどうぞ」とレジの順番をかえてくれた。同じことをいつか誰かにしようと思った。でも忘れちゃったらごめんなさい。

Nov 6
asahi.comで紹介されていたNTTコミュニケーション科学基礎研究所の▼語彙数推定テストをやってみたところ、私の語彙は50809個だそうである(上限70000個)。少ないのかな。テストに用いられる50個の言葉のうち最後の一個は、それを知っていそうな人を思いつくことはできたけれど、自分自身ではとんとわからなかった。
■日本に帰っていた時のこと。文庫化された「アルジャーノンに花束を」を見つけた。未読のままずっと気になっていて、ハードカバーを何度か手にとっては棚に戻すことを繰り返していた本。今度こそ買おうと思ってその場でぱらぱらとめくったまま、がーっと読んでしまった。結論(たぶんじっくり読んでも同じ結論):きらいです、この話。僕はものすごくこの物語を嫌う。これからずっと積極的に嫌う。表紙を見るのもいやなくらい、嫌う。
■今のBGMは黎明(Leon Lai)の去年あたりのベスト盤。一曲だけ日本語で歌ったのが入っている。どう聴いても成龍の日本語の歌声とそっくりだ。似てるよ、ぜったい(「マリアンヌ〜」とか…って誰も知らねーか…)。成龍、そうです彼です。何がどうしてそうしてるのか知りませんが、彼は最近見事なソバージュヘアです。武田鉄也の一番長かった頃よりもう少し長めの髪を、贅沢なソバージュにしてます。どうにか目をそらそう、直視しまいと思っても、万物が等しく重力に負けるように視線が引き寄せられてしまうグレヱトなゴージャスさです。恐竜のゴージャスさにちょっと似てます。
■どこかで見た、どこかで見た…とずっと思っていた。今さっき思いついた。乱視検査の色だ、これ。

Nov 3
■『知恵の樹』読み始め。どのあたりを対象読者に定めたものか、英語の「I」「WE」に当たる主語を「ぼく」「ぼくら」と訳してあるのが新鮮でもあり、慣れずに読み終わりそうでもある。序論で示される本論の内容は、「生物的構造」が導く毎日の「ぼくらの認識」の有りようを「知る」ことにしよう、そも「知る」とは何なのだろうか、という話(きっと青少年向け)。こういう類の材料はいくら読んでもざるの目からこぼれるようにいつのまにか脳裏から消えてしまう。繰り返し読めば少しはざるの目も細かくなるかしら。
■香港ディズニーランドの建設が正式に決定したが、オープンは5年後だそうで、にわかにディズニー景気だわっしょいわっしょいと云うわけにもゆかない。新聞は大きく取り上げているけれど、ちまたの反応は「出来るのか、ふうん」と様子をうかがっているような感じがする。現実にディズニー経済効果が肌身に感じられたあかつきには、きっと香港総ミッキードナルド化してフィーバー(死語)するのだろう。中華なディズニーとはどんなに派手やかできらびやかな遊園地になることか、と今から目の前が真紅と黄金色でちかちかしそうだが、某紙によればあまり「中華化(香港ナイズ?)」はされないらしい。ディズニー思想と中華思想の攻防はちょっと面白そうではある。

Nov 2
■現在鳴門の大渦を航海中(比喩/嵐から海に変化)。
■日本滞在中に「プレMYSCON大宴会」に参加し、とても楽しませていただいた。しかしなかなか参加レポートが書けない。感想や愚にもつかぬ提案をアンケート返信メールに書きなぐったらだいぶ満足してしまったのだ。▼他の皆さんのレポートを拝見すると、既にあれこれのイベントの詳細も多く述べられていて、今更似たことを書いても能がない。いっそ天の邪鬼にめいっぱいいちゃもんでもつけてみようかと構えても、正直たいそう楽しかったのでそれも難しい。で、結局レポートはあきらめました(ゴメンナサイ)。そのかわりと云うのもおかしいけれど、ちゃんと本のコーナーを作ってみようかなと思うのでした(<どういうつながりが)。▼MYSCONは日程があえばまた参加したいです。最遠方参加者記録を保持するべく。しかし修行が必須であるのこと。
■近々建て直すから整理しろと云われ実家に置いてある自分の謎な荷物を5年ぶりに開けてみたところ、99%が書籍と文庫本と18禁同人誌(内訳は秘す)だったのは、まぁ予想どおりだった。「指輪物語」のハードカバー赤背本旧版(瀬田訳)6冊と天沢退二郎の「光車」及びオレンジ党シリーズ計5冊がちゃんとあるのを確認してほっとする。墓まで持ってくのだからなくしていると困るのだ。これらの他に「プリデイン物語」(ロイド・アリグザンダー/評論社)シリーズをそろえたいとずっと思っていて、でも絶版になっているのでは、と長年杞憂の種だったのだが、梅田のジュンク堂でヤングアダルトコーナーにちゃんと新版で売られているのを発見。ひとまず安心。A・ガーナーの本も同じ棚にあり、いっそ棚ごと持っていきたくなる。が、棚を背負っているとのぞみに乗れないかもしれないので諦める。
■さて留守にしていた間の香港での大きな話題といえば、成龍(ジャッキー・チェン)の隠し子騒動。某女性タレント(見たところ三十路手前ぐらいのあっさり美人)が龍種を身篭ったのは本当らしい。天に地に普く名を馳せた成哥にしてはずいぶん迂闊なことだったが、彼自身は龍ジュニアが現世に降臨するのは望んでいなかったという話だ(ちなみに彼には十数年前に台湾の女優さんとの間に設けた息子さんが既にひとりいる)。が、件の女性はひとりで育てることになろうとも産む決意が固く、テレビ番組に出演しはっきり宣言なさったとか。こうなると女が強いのか、「勘弁してよ〜(声・石丸博也)」で決着?がついたようだ。人生山あり谷あり。
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