◆AUGUST 1998◆
●Any Messages?●
■28-310898 気合いを入れたかった月末&月曜日の朝。目覚ましが止まっていることに気づくまで一時間かかった。……。 宮部みゆき著「レベル7」を土曜日夕方から6時間一気読み。我が哀れなるおつむは最近すっかり軟弱なので、2センチ以上の厚みのある文庫本を一気読みするためにはその作品の語体がたいそう滑らかであるか、ないしは題材がよほどこちらのツボを衝きまくっていないと無理なのだが、これは前者の例。金糸銀糸で埋めた刺繍に美しく宝石を縫いとめたゴブラン織ちっくな(←よほど読むのが大変だったらしい)連城氏長編作品の後なだけに、やれまあ爽やかなコットン素材(仁木悦子系か)の心地よいこと、残酷な殺人事件を巡るシリアスな螺旋構造ミステリであるはずなのに安らぎさえ覚えてみたり。大好きなアイデンティティ失い系(俺は誰だ系)なのも効果あったか。 喉にやさしい宮部作品の後は山田の風先生を一気読み(胃が荒れそう?:-))。昭和24〜30年当時に発表された作品を復刻収録した短編集「厨子家の悪霊」(ハルキ文庫)。昭和24年度日本探偵作家クラブ賞短篇賞受賞作(ってどれくらい権威があるのかわからんが)「眼中の悪魔」「虚像淫楽」がやはりよかった。題材がドギツイのではなく、語並びが怜悧かつみだらで快い。うふふ。 さて8月も終わりなので、2ヵ月ごとに一枚の紙に印刷されている我が城唯一のカレンダーをめくる。ふと思いついて9・10月分と11・12月分を上下に重ねて一度に見られるようにして初めて気づく、今年って残り4ヵ月しかないのか…そして来年はあなた、あれですよあれ、ほら。ねえ。 恋愛小説を読むひとがみんな恋をしているとは限らないが、恋をしているひとがみんな恋愛小説を読むとも限らない、けど割合的に云ってどうなのかしら。どうでしょう?
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■26-270898 Sさんに「猫は知っていた」他の講談社大衆文学館文庫を数冊貸し出したところ、感化?されたわけではなかろうが同文庫収録の海野十三著「蝿男」を買ってみたとのこと。「まさに活劇だよ」とにやにや笑いながら、宮部みゆきの「レベル7」「火車」と一緒に貸してくれた。科学冒険小説や異端的探偵小説を多く手がけた(と解説には紹介されている)著者の最も油が乗っていた時期、すなわち太平洋戦争直前に書かれた中編推理小説。真剣極まるシーンに不意に立ち現われる拍子抜け確実の昭和初期ちっくなナンセンスが新鮮。
その前に連城三紀彦の長編「美の神たちの叛乱」を読了していた。 確実に抹殺出来るなら迷わず殺す。必ず。 ほうっておくと生えるな。どうしようもないのか。
*/muzic ■24-250898 気に入った作家を立て続けに読んでいると、大概は秀逸な作品と残念ながらそうは言い切れないものが混在していることがわかる。しかし不思議にそれが悲しかったり苛立たしかったりもしないのは、俺がくいしんぼうだからか。 通勤途中の地下鉄の中で考えた書籍服飾論。短編はスカーフや帽子や手袋、長編はスーツやコートとする。その手触りは綾なす言葉が織り込み、彩りは登場人物たちが描くドラマである。読み終えて脱ぐ時まで結局着心地の合わないジャケットもある、袖を通したその瞬間から声も無くすほど体に馴染み包み込んでくれるブラウスもある、派手な花柄や原色で着ている間ずっと心臓が跳ねているTシャツもあるだろう、漆黒のイブニングドレスに一粒だけ飾られたダイヤは最後のどんでん返しに砕け散る仕掛けってことにして。どう見ても端切れの固まりだったものが、最後にぐるりと渦を巻いて気付けば布同士繋がりあって体を包み込んでいる不思議なマントがミステリ?…というところまで来て下車駅。 ようやく納税申告書に記入を済ませる。扶養家族も不動産も副業も持っていない私のような奴は住所と名前とID番号に昨年度の給料総額だけを記入すればよいのであった。さていったいどれくらいの税金を課せられるのだろう。待つしかないというのは存外恐ろしい心地がする。 冷えたプラムに中途半端に噛りついてみてもちゃんとそれは喰いちぎれる。噛み心地としてはよくもわるくもないカンジ。ほっぺたもこうかもしれないねえヒロシくん。 銀色の声で歌う夜鳴鴬を愛した我が友(旧姓)M田K代に捧ぐ。
*/muzic ■20-230898 愕然呆然唖然陶然の週末。
【呆然篇】(あんまりびっくりすると実は冷静になる自分を発見)
金曜日の夜、ハードディスク上にあったsimple text以外の全てのアプリケーションとファイル(メイルもログも画像も原稿も一切合財)がその入れ物であるフォルダだけを残して、合計何十MB分も突如「消え」ていました。
【陶然篇】(でもこっちの方が凄すぎてショック無し蔵) いや、ありませんと云えば嘘になるのだけど。ね?:-p
*/muzic ■190898 久々の企みモード。
今日の仕事→中国生産日本向出荷製品用有償支給材料発注および製品納期変更連絡と代理店提携製造機器用部品香港調達分見積依頼とそのほかいろいろさくさくだらだら(途中で飽きた)。 6時過ぎに退社。バスでCauseway Bayに出てそごう10階の旭屋書店で散財。コミックスとテキスト各1冊に文庫4冊(「厨子家の悪霊」山田風太郎著/ハルキ文庫、「夢ごころ」連城三紀彦著/角川文庫、「前夜祭」「新・恋愛小説館」同じく連城氏著/文春文庫。一度味をしめるとずっと同じ作家ばかりになる読書傾向はよろしくないのかしら、と些か不安にはなれどもやっぱり読みたいので買っちゃったぃ)、それに一度どんなものか中味を覗いてみたかったギャルゲー雑誌。帰宅してさっそくこの雑誌を包む薄いポリカバーをひん剥いたのであります(香港ではロリ・ヤオイ・アダルト・犯罪・死体の区別なく、そーいった描写を含む内容の場合は「警告:これを18才未満の人に貸したり見せたりあげたり売ったりしちゃイカンよ〜」という目立つシールが立ち読み防止ビニールカバーにぺたっと貼ってある)…そして読む。 …ふぅむ… …おおっ …むむ… …(なんかさっきのと似てるな)… …むぅ…
…
*/muzic ■180898 連休明けは終日会議。夕方からドイツ向けと日本向けの出荷スケジュール一覧をひいひい云いながら作成し、ようやくFAXしたらもう21時。チムシャツイ駅そばの食堂で野沢菜千切り肉入インスタント麺(HK$18.00)をすすって帰宅。お風呂上がりのアップルジュースが美味しいでごわす… 香港の普通のスーパーマーケットでは、100%果汁のジュースは輸入されたサン◯ストともう一社を除けばまず売っていません。ほとんど添加物てんこもり甘味たっぷりのものばかり。チョコだのケーキだのは大好きなのにジュースは甘いのが苦手なので、これはちょっと残念。 いないいないばぁ。…あれ?
*/muzic ■130898-170898 3連キュー終わり。ためてしまったので、とりあえずメモ書き。
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■170898 難しいっス…でも有意義です、てゆーか有意義にします。
*/muzic ■120898 いきなり出荷遅れとかコンテナ数足りないとか何だとかでどたばた。
煙草の煙が苦手。 禁酒の誓いは四日で破られた、けど接待のオトモを命じられたんですぅ許して(誰に乞うている)。 ばんでらすだしねえ。怪傑じゃないと。
*/muzic ■110898 台風は去ったらしいが、一時間おきに晴れとどしゃ降りを繰り返すみょうちきりんなお天気。風もだいぶんひどく吹いている。 本日もまあまあまっとうに、仕事。先週どっさりと欧州向けに出荷した貨物の伝票整理で午前全部と午後の半分を費やし、書類の海に埋る。世の中がこんなにコンピュータライゼいしょん(←途中でカタカナに飽きた)が進んでいて、電子マネーだなんだと云っている(←詳しくないのがばればれ)のに、通関処理ぐらい書類を省いてとととっと出来ないもんだろうか…乙仲業者さんたちだけが使っているソフトとかあるのかなぁ。出荷工場→倉庫→CY通関→船会社→揚げ地CY通関→荷受人倉庫までががーっとまとめて管理できるソフトって有るのかしら無いのかしら。などと紙束で顔を扇ぎつつぼんやり考えたり。 本日も6時に無理やりオフィスを出る。テキストを探して本屋をはしごするが見つからず。 通りかかった映画館の入口が混雑しているので何を上映しているのかな?と覗いてみたら「リーサル=ウェポン4」だった。次回上映は「エディ=マーフィのドリトル先生」。別館ではまだアーマゲドンとアナスタシア、それにDARK CITYを上映中。こちらは間もなく「怪傑ゾロ(って邦題になるのかな)」が来るらしい。ふうん。 帰宅後、ふと思いついてamazon.comでテキストを探したらちゃんと見つかった(40万タイトルもデータがあれば当り前か)。試しに注文してみる。指定配達先までの送料+手数料が加算されるが、本代そのものが20〜40%割引されるので、いちいち書店を廻って探し疲れるよりはもしかして楽かもしれない。一週間程度で届くらしいが、如何に。 IRCにいると中欧の某国のひとから不意に話しかけられた。「どこからですか」と尋ねられたので「香港です」と答えるといきなり「are you yellow?」と質問された。「Yellowってどういう意味っすか」と尋ねたら返事は一言「yellow skin」(脱力)。そういう言い方は宜しくござらんのではなかんべか、とご注進申し上げたが、しかしこれがもしかしてポー◯ンドのセンスなのだろうか?(と、たった一人のP国人の発言でそう思ってしまうということは逆さまの場合もやはり有り得るのだろう。皆さん気をつけませふね)
*/muzic
■100898 早朝に台風警報シグナル「3」が出ていたが、日中は晴れたりどしゃ降りになったりめまぐるしいお天気だった。夜には警報は解除された様子。それにしても去年今年と台風がやってくるのが遅い。異常気象なのかしら…
さて、三連休までのラストスパート5日間、始まりはじまり。まずは同僚のE嬢のところに「金曜日はごめんッ」と謝りに飛んでいく。「気にしないで〜ん」と穏やかに笑ってくれたのでだいぶんほっとする。聞くところによると他にもトンデモナイことになった人はいろいろいたらしい(苦笑←いや、笑えん) ちなみに私は美味しいものは最後までとっておくタイプであります、が、どうにも我慢出来ない時にはそれが何であれ時と場所をわきまえずがつがつ貪りもします。ということで山田風太郎の奇想ミステリ全集(講談社大衆文学館文庫)におもむろにかぶりつく。…う、うめえッス…(涙)
*/muzic ■070898-090898 ◯考えてみたら初めてなのだった。 ◯どちらさまも素敵な夏休みを。:-)
◯映画でも見にいくかな…といつも思っては行きそびれている。最寄りの映画館は自宅から徒歩一分なのに。 ◯金曜日のBBQパーティ:普段なかなかフランクに話せない上司連とあれやこれや語れたのでとても楽しかった、が、最後の最後で暗転…一年前とまったく同じかそれ以上に酷い有様で自己嫌悪どっぷり。禁酒部入部必至。酒量を間違えるなんて、ヲトナ失格…(号泣) ◯土曜日:10時過ぎに起床(正確には気絶状態から意識を取り戻した、と云うべき)。水とポカリスエットをがぶ飲みしつつCauseway Bayに。ばさばさ髪を切る。だいぶ重くうっとうしく感じていたので、思いっきり漉いて軽くしてもらう。なんだかあっぱっぱーな頭になったスけどこれでいーや。次いで日文の古本屋さんを物色。「ミステリー傑作選18・花には水、死者には愛」(83年度分/講談社文庫)「犯罪見本市」(都筑道夫/集英社文庫)「名探偵の呪縛」(東野圭吾/講談社文庫)「タップ君の探偵室」(ふくやまけいこ/徳間書店)を購入する。ようやくおなかが空いてきたので何故か味噌ラーメン+ぎょうざ(←とても美味しかったがヘヴィ過ぎ。後に悔いることになる)を頂きつつ「タップ君」を読む。ふくやまけいこさんは同人時代から好きな漫画家だ。常にまるまっちく柔らかく非常に弾力に富んで明るい彼女の絵柄は、クールなもの暗黒なもの奇異で奇形なものを好む自分とは異なる「もうひとりの自分」のお気に入りである(この「もうひとりの私」は、うさこやパディントンやピーター=ラビットや小花模様のコットンワンピや小さくて手触りがよくてあたたかくてまふまふしたものが好きだ)。ミニバスで香港仔まで戻ったのは夕暮れ時。ケンタでコーヒーとタルトを注文し、今度はミステリー傑作選をめくる。連城三紀彦、岡嶋二人(この二人が「新鋭」だった時代の刊行である)、山田正紀、都筑道夫などの短編17篇。なかなか美味しそう。夜はネットをふらふらしているうちに味噌ラーメンにじわじわ負けてきてまた体調が暗転したり、でも復活したり。 ◯日曜日:昼過ぎに起床。体調けろり。お昼の喧騒でにぎわうケンタで軽くごはんしつつ連城氏の短編集「一夜の櫛」を読む。標題作中の描写で、決して体には触れずただ髪だけに触れてくる男の指が熱いのは、実は自分の体の奥で燃えている火が髪を伝わって彼の指に燃えうつったからだと女が自覚るシーンがある。めくっている本の頁まで燃え出しそうな官能的シーンだった。手だけとか視線だけより髪だけの方がクるだなんて、どうして男性の連城さんにわかるんだろう…最後の一篇でまた泣きそうになりつつ読了。クリーニング屋さんとスーパーに行って週末の用を足す。おおきなゴミ袋をたくさん買ってくる。 捨てなければいけないものが多過ぎる。
*/muzic ■060898 購買の基礎=正式な(Standardな、と言う方が宜しいか)ノウハウが無いとそろそろやっていけないなー、と思ってみたり。同僚のマカオ人R氏(北広英日クアルトリンガル!)は以前某大手日系電器メーカーM社に勤務した経験があり、そういった基礎をみっちり叩き込まれている人だ。仕事はOJTが一番とよく言われるが、しかしR氏の言動を見ていると、それは嘘だとはっきり感じる。で、「師匠になってRちゃん」と頼んでみたら「カナシイキモチガイチバンイケマセン」…なんのことー?
そろそろ納税 T氏と呑み。愚痴っぽくならないように愚痴るのはテクニックが必要だなあ(笑)。 金曜日は会社のBBQパーティの予定なのだけれど、なんだかずっと雨模様。はたして…?
*/muzic ■050898 ねむいねむすぎめがいたいこんたくとがかわくうひー 然して終日小数点第4位までの数字と戯むるの巻。デコ寝もせずよく価格データを守りましたよっちゃんえらい(死)本日も連城に恋情…とか…(……ひー)寝れあたし。 しかし!夢の中で逢えるったって、逢え方がモンダイだと思いませんか皆さん。いや絶対モンダイだっつの。どうにかしろヲブチ。 グレゴリオ聖歌はヨイですのぅ。
いきなりですがだらだらと外国語の話。 さてワタクシは96年の秋にこの検定を受験して、ようよう「中級の下(げ)」を取りはしたが(これは最高級から数えると下に向かって6番め。英検だとさしずめ3級〜準2級くらいか。日本語が母語である人は世界で最も中国語を習得するにアドバンテージがあるので(半分くらいは字を見れば意味がわかっちゃうんだものね)過去一年勉強してもこの成績というのは非常に恥ずかしい…)、このままいくとすっかり錆びつくのは確実必至…と云うより既に錆びまくってて起動不能間際かもしれない。最近背後霊上司L様の中文ヒス攻撃により一番苦手だったヒアリングがめきめき鍛えられてきた、という仮定で、また受験してみようかしらと思った次第。 ◯自分がそれまで知らずにいた外国のコトバを覚えるのは、世の中で最も面白い体験のひとつだと思う。今まで模様でしかなかったその綴られたモノ、今まで音でしかなかったその語られたモノにみるみる意味が与えられ「言葉」として世界を創ってゆくのを見守る快感は、何度経験しても飽きない。たぶんこれは魔法だと思う。魔法以外のいったい何であるものか。 今十分な時間と予算が与えられるとして習ってみたいコトバは、韓国語とドイツ語とゲール語。あと関西弁も(「初級大阪弁教室」とかあったら確実に通ってる)。 勿論飲みますとも。ありがとう。:-)
*/muzic ■040898
連城三紀彦「暗色コメディ」読書開始。 メールありがとう。理解っています。ありがとう。そのうちもしかしたら(笑)。 貴女とわたしにしかわからないコトが恐らくはあるのだと勝手に考えています。何も言わなくても何も言わなくても何も言わなくてもずっと意識しているのはその故でありましょう。 所属事務所の方針では…。:-) 今月は15・16・17日と3連休。土日に抗日戦勝記念日。今更肩身の狭い思いを自分にしむけるつもりは毛頭無いけれども、でも、やっぱり8月はそんな月だ(ちなみに反日とか対日とは言わず「抗日」戦争、と言う)。
と、書いてからラインオフ。「暗色コメディ」を抱えていそいそとベッドに。
*/muzic ■030898 昼休みにほんの2分ほど直射日光を全身に浴びつつ歩いたが、が、が、が、焼け死にそうだった…ぎ〜らぎ〜らた〜いよぅがあぁぁ♪(古い)(そして家賃を払い忘れた) 「ハイカラ右京探偵全集」読了。装飾過多の弁舌調も慣れてしまえば逆にキッチュな紙芝居風情で楽しめる。正しくいかがわしいいにしえの明治東京を舞台に、吸血鬼ありお稚児趣味あり幽霊騒動あり、血生臭い事件の度に都合よく登場し勝手気ままに活躍する謎の四十路スパイ右京慎策。上質のインバネスにフロックコート、シルクハットに仕込みステッキ、左右につんと張ったナポレオン三世風の髭…るぱ〜んな彼はイケズな人(笑)。そりゃねーだろ、な結末もそのイケずさに思わず知らず楽しく咀嚼してしまうのだった。 CSNの二枚組をひっぱり出して来てリピート→"Cathedral"〜"To the Last Whale (Critical Mass... Wind on the Water)"。もう、好き過ぎ。そしてまたしても実感する、割れかかった曇り硝子のような、高くかすれてなお綺麗な男性の歌声が俺にはクるのだ。キちゃうんだ。 昨年1月ネット生活を始めた時に真っ先に入会して以来、ずっとお世話になっていた京極MLを本日退会しました。同時に某所にも出入りしなくなりますが、MLで知り合えた皆さんとは変わらずおつきあいしてゆきたいと思っております。どうかこれからもたくさん遊んでやってくださいまし。 夜の夢コトバ昼のまぼろしコトバ暁のコトバアソビ。虹色の世界。全部楽しかった。ありがとう。
*/muzic
■010898-020898 夏真盛り。暑い暑い。クーラーをたっぷりきかせた部屋で涼しい音楽を聴きつつネットサーフィンやらミステリ読書三昧など、ヨロシからずや(←何か大切なことを忘れている気配)。 漫画を買った。「超人TIGA」(笑)。「超人(ちぅやん)」とは即ちウルトラマンのこと。香港でも日本とほぼ同時期の約30年前にTV放映され、「ぴーたん」という愛称(なぜならウルトラ星人の眼は卵型だから〜)を得て以来ずっと変わらぬ人気を誇ってきた子供(と大人)のアイドル。今般、黄玉郎という香港漫画界のドン(自身も作家だったが最近はつとにプロデュースに回っている。手塚系というより赤坂系オヤジ)が、円谷プロと「ウルトラマン=ティガ」の香港での漫画化権を正式に契約して出版したのが「超人TIGA」なわけです。まあ、毎週だばだば発行されている街角スタンド雑誌のひとつでありまして、A5版上質紙全36P(漫画本文29P)オールフルカラーHK$13.00(隔週発行)はそこそこリーズナブルかな。香港の地元作家が描く漫画は、その一部が日本の翻訳漫画雑誌に同居する形で掲載されているけれども、大半はこうした街角スタンド雑誌として単独連載作品の形態で発行されています。内容はほぼすべて伝奇アクションで、古代世界あり未来世界あり現代黒社会ものありお色気ものあり、その系譜や各作家の力量など調べるとなかなか面白そう(←する気はない(笑))。一般に日本の漫画に比べて心理描写やストーリーの複雑さの点では描写力がぐっと劣るのは否めないけれど、香港漫画の伝統芸である非常に細かい線画描き込みは劇画の粋とも言うべきで、大変に美しいざんす(原画サイズが日本のものよりずっと大きく、それをおもいきり縮小印刷するのでこうなるらしい。トーンの類はほとんど使わず、線画と彩色とCG描画を組み合わせて陰影を付ける)。で、そんな技術で描かれたスペシウム光線の美しいこと、怪獣のにくたらしいこと(笑)。思わずくりかえして読みふけってしまった。これは日本の子供に読ませたい。 現実と同じ姿形声ふるまいで夢に出てくるひとがいる。誰かの企みか? unvalidとunknown errorに唸りつつ峠が見えるところまでやってきた(もちろんその峠は村の近所のちいさな丘に過ぎないわけですが)。 …そんなこんなで冷え過ぎてみたり。熱いものも必要ですね。
*/muzic
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