南国備忘録
[South China Sea News]

◆January 1998◆




●Jan 30

(三流女優の台詞練習風に)誰かを好きでいる気持ちをおし殺しているのは確かに辛いわぇ。でも色気と凄みのかわりに、今の私にはぐるぐる巻きしかないの。困ったものねぃ。

思うに香港はちゃっさっぷやっ以外のコンビニがあまりにも無さ過ぎなのです(ごくまれに、郊外に行くとK-Martなどもあるけれど)。店内で売っているパックの冷蔵点心は、買うとレジの人が蓋に空気抜きの穴をぶっすり開けてくれるので、そのままそこにあるレンジで自分で加熱して食べます(ちゃんと調味料も置いてある)。旺角界隈では、金聲戯院そばの店舗は点心も種類があり、かつ古惑仔予備軍(ローティーンギャング)がたむろっているので、下町情緒をたっぷり味わえることでしょう(深夜はたまに銃声が聞こえますが、無視していればモゥマンタイ(嘘))。

花火大会をやはり見物に行くことにして、昨夜は午後6時過ぎに出発。ミニバスでCausewaybayに出て腹ごしらえをした後、熱めのコーヒーをテイクアウト、人の波に乗るまま海底トンネル付近の歩道橋をぞろぞろ渡って、日頃は誰も足を踏みいれない高速道路脇の妙な三角緑地帯へ。ここからなら、まあまあビクトリア湾上空の大部分が仰げる。もちろん歩道橋にも三角地帯にも見物客が鈴なりのみっしりぎっしり。思っていたより寒さは厳しくなく、コーヒーをすすりながらしばし待っていると、定刻8時にぱぱーん!と一発目が夜空に咲いた。おお、鮮やか!よく見える〜。
それから約30分、文字どおり立て続けに、 黄金(きん)や 真紅(あか)や 碧紺(あお)に 翠碧(みどり)の 大輪の花が咲き乱れ咲き狂い、皆で「おおお」「おおお」の繰り返し(笑)。日本の花火大会のようにもったいぶって上げずに、「上げる時は上げるんじゃい!」とばかりにどかすか点火して、花の中に幾重にも豊かに花が咲くように見せてくれるのがなんとも豪勢で眩しく、いかにもおめでたい。満喫満喫。新年快樂!

眠ること。最近は「N選手、蕩けてくっついたまぶたを無理やりこじ開けているがぁ!もうたえられそうになぃぃ!」と実況出来る程度まで起きていて、それからベッドに文字どおり転がり込むことにしているのだけれど、その際にはからだに直に触れる寝具の肌触りが非常に重要。というのもしばしば寝間着を着そこねて寝るからで(ちゃんと着ろ)、冷たい毛布なんかにくるまれた日にはせっかくの眠気もげっそり醒めてしまう。今は、貰いもののモヘアの大型ショールをあえて毛布の下に持ち込み、そいつにぐるぐる巻きになっている。これだとものの2分もかからずに寝入ってしまうので。もへあぐるぐるはすてき。現在、世の中で二番目に好きな肌触り。

するとあの子は裸のまま走っていって、
ドアをあけて、息を飲み込んで、
電話のボタンを押したというの?


●Jan 29

今日はやや薄ら寒いお日和。当初の計画では、現在日本に帰国中の、Sさんの会社の社長宅(金鐘(Admirality)地区にあり、ビクトリア湾や対岸の九龍地区を望める超高級ホテル型マンションの一室)にちょいとお邪魔して、毎年恒例正月二日夜、目前に広がるビクトリア湾で行われる「煙花(花火)表演」を見ようと話していたのだが、あいにくその部屋に社長の友人が泊まることになり、暖かい場所で花火を拝もう計画はあえなく頓挫。はたしてこの寒さの中、人混みにもまれながらずっと空を見上げている元気が自分にあるか否か?

先週金曜日に無事就労ビザの延長申請が通り、2年分の滞在許可を得る。パスポートに貼られたステッカーを見ると、「17-01-00まで有効」とある。00。2000年。20世紀最後の年。おそらく2年なんてあっと言う間に過ぎてしまう。何を手にいれておこうか、と最近ぼんやり考えてはいるが。おそらく手にいれられるものはあるし、自分にはそれが出来る。でも……

久生十蘭の「魔都」を読んでいる。粋ではすっぱかつなんとも言えぬ滋味ある言葉廻しは、顎十郎や平賀源内捕り物帳など江戸を舞台に誂えたゆえのものかと思いきや、昭和10年代の怪しき陰謀渦巻く帝都を舞台に、これまた絢爛豊潤で飄々洒落た文章。あら筋もさることながら、美味しい日本酒にそうなるように日本語に酔って呆とする。その登場人物のひとり、天才兼清博士の台詞にニヤリ。いわく、

「諸君、ぼくが思うにだね、この世の中に不思議だとか奇妙だとかてえことはあるはずはないのだ」


●Jan 28

10日のブランクは、ぽちぽち埋めていくつもり。

さて、本日は旧暦新年元旦。中国の伝統では、今日から寅年が始まる。昨日の天気予報によればぐっと冷え込むはずだったが、明けてみれば穏やかな日差しが暖かい晴天の一日。皆さん、あけましておめでとう(笑)。

と言いつつ、天気もいいしどこかへ出かけよう、とはならずに終日家の中でごそごそ。何故なら香港では元旦には本当にどんな店も閉店するからで、開いているのは「ちゃっさっぷやっ(7-11の広東語読み)」ぐらいなもの。水もパンもソーセージもチーズも買い込んであるので、一日二日の篭城(?)は問題無し蔵。香港の人々もおそらく、マージャンやら作りためておいたご馳走やらで時間をつぶしている模様。

昼過ぎから夜半まで、未読メールの読破とメール整理、日記のタグ組み直しなど、ずっと溜めていた宿題を実行。こういう作業をしていると、つくづく「68K遅すぎ!」と痛感する……けれども、普段使いには殆ど支障が無いので、まだしばらくはQuadra嬢にがんばってもらおう。
(嬢というにはだいぶトウがたっているか……って持ち主と同じ(爆)ううむ。いや、まだまだ(奮起))

夜になって、どこかで爆竹を鳴らしている音が立て続けに響く。建て前では禁止されているのだが、やはり。

Something I want to remember, something I hate to remember, something I am remembering, all that why I need you to tell me, tell me you did it as I did it, though I know you never come, never say as I say always.


●Jan 18

Let me out from this way, way to the exit, exit from my fuckin' life.

昼前に寝て夜起床。おや?

浪費したり乱雑に使い終わった後、言葉を荒れたままにしておかないように、たとえば滋養クリームを塗るような行為としてどんな方法があるでしょう。良書を読む以外に優れた方法があれば、ぜひ教えてほしいです。

うちのすき焼きには牛肉、しらたき、葱、春菊、えのき、それから豆腐が入ります。しかし大根はいいですねえ。美味しそう(ふろ吹き大根が食べたいよぅ(泣))。

うむ、少し重い(体重も(笑))。
半分崩壊した壁。といってもはたから役に立っていなければ崩壊していようといまいとあんまり関係ない。

忘れていませんように。


●Jan 17

You seem you don't know I do know it, dear, though you know I don't know it, thus you seem you know I do it.

朝寝て夕方起床。家族や親戚一同がこぞって出てくる長い長い夢を見た。私はどうやら日本に帰って、実家で暮しているようだった。

Sさんと近場のレストランで夕食(豆苗のにんにく炒め、豆腐の塩こしょう揚げ、白身魚フライのコーンあんかけ)。Sさんは今年の夏で香港滞在丸4年、私は3年になる。ふたりとも別段香港に骨を埋めるつもりはない。どれだけ政治が腐り果て経済音痴だらけで物価が高く何もかも終わりきっていても、やはり日本は大きくて豊かで暮しやすい、いつかは帰ろう、と思っている。
かといってそれではいつ、とも決めていない。まったく根無し草だね、と自分たちのことを笑いながら私たちはいつも決まって同じ、いつも決まって答えがみつからない問いに辿り着く。
「日本に帰って何をするの?」
だから根が無いと言うのだが。

Sさんとの食事前にシャワーを浴び、濡れた髪のまま外に出たのがいけなかったのか、ふたたび三たび風邪的喉痛。がびーん(ちょっとショックなので10点)。


●Jan 16

He investigates me... He will find the crime I made in his room... See, he comes with...

わたしはあなたがそこでそうしていることに対して何の疑念も持たずにいることができない。

最近よく、会社からの帰り道にフェリーで香港島側に戻っている。交通費の節約も目的のひとつだが、波に揺られながら夜景(何度見ても飽きない。こればっかりは香港に暮していてよかったな、と思う)を眺めていると、するりとどこかが楽になるような気がするので。

■本日の東方日報一面:「SINOグループ大幅安にひきづられ株価低落」。大手不動産グループの一つSINO集団の株価下落。景気後退に拍車がかかるのは芳ばしくないことだが、暴騰していた不動産価格に歯止めがかかるなら一方でそれもよしとする気配も。

そうだ、まるでスペインの宗教裁判だ! あの地獄のように柔らかいふわふわの羽毛で、とてつもなく優しくそっと撫であげられるのだ……ああ想像するだに恐ろしい!とても白状せずにおれようとは思えない!


●Jan 15

I need you to sleep with me. Here I lie. Lie? so what?

■本日の東方日報一面一段目:「中国水泳選手ワールドカップでドーピング疑惑」。中国の水泳選手が世界盃(=ワールドカップの漢訳。まんまや(笑))で禁止されている薬を服用していたとされ、コーチと一選手が数年間の試合出場禁止処分を受けた、らしい。中国選手が金メダルを獲得すると我が事のように言祝ぎ(確かに「我が国」なのは事実だ)、こういう時にはまるで「他人事」のように報じる辺り、香港人の心情が見えてくる。
同じく一面二段目は「タクシー運転手、株失敗を悲観しベランダで首吊り自殺」。こちらは現場写真入り。ご丁寧にベランダを囲うフェンスの天井と首を繋いでいる細い紐を矢印でリマークしている。顔はちょうど見えない向きだが、紐が首に食い込んでいる様子がはっきりわかる。警鐘なのか覗き趣味なのか。

風が冷たい。どんより曇った空からは小雨がぱらつき、ひんやりした冷気が染みてくる。旧正月あたりは毎年こんな気候だ。


●Jan 14

Would you try once more?

昨晩はオフィスで完徹。仮眠なしは珍しい。着替えてシャワーを浴びるために朝一旦帰宅したが、わりと元気で、「パンにバナナとくればやはりミルクが王道。いや横道坊主。」などとひとり会話をしつつ朝食までとる有り様。が、午後遅くになって、垂れ込めた雲から雨がさわさわ降り始めたあたりで突如睡魔大戦勃発、停戦の兆しなく夜を迎える。社長が出張中でよかった。

新聞一面はペレグリン社と河北省で発生した大規模地震災害の続報。芸能欄はイタリアでPRADAの広告に出演した金城武や反町隆志の恋人騒動など(当地では日本の芸能情報もけっこう頻繁に取り上げられている。先日まで香港の若者層に一番ウケていたのは「Love Generation」の中国語字幕いりVCDだった)。

「覚えている」と「思い出している」。どちらがよいですか。


●Jan 13

Can you be here without sleeping?

逃亡のつけは大きい。ここしばらくは頭を低く垂れ滅多な取りこぼしのないように、穏便に地味に過ごす予定。
あと二週間で旧正月。それまで眠らずにいられるだろうか。

■本日の東方日報一面:「百富勤総崩れ、閉鎖へ」。百富勤とはペレグリン社のこと。隆盛を誇った投資会社も10億ドルの負債を抱えて倒産ですか。前日の株価の大幅下落で負けを取り返せなかったらしい。
さて香港では、IDカードを持っていれば最低20〜30万円相当の投資で、誰でも銀行で株を買える。定期預金よりずっと儲かるので、へそくりをこれに当てて一儲けしようと企てるおばさんおじさん(おじいさんおばあさん)も多い。もちろんそれなりのリスクはあって、先日の工場主のような悲劇も起こるのだが。
一方株よりやや人気薄だが、やはり定期預金よりずっと手軽に小金を儲けることが出来るのでOLに人気なのがマネー市場。香港の主な銀行では、ドルやマルクやフラン、ポンド等の外国通貨建てで自分の口座内に複数の外国通貨貯金を作ることが出来る。それらの外貨同士あるいは香港ドルとのトランスファーは電話一本で手軽に(オフィスのデスクからさも仕事の電話をしているふりをして)操作できるので、その日の為替レートをチェックして(これも電話で聞ける)自分の外貨を口座内で売ったり買ったりして儲けを作るのだ。ちょっとしたマネーゲームのスリル も味わえる(らしい)。失敗して安い通貨(同僚のP嬢の場合はオーストラリアドルだそうだ)をたくさん持ってしまっても、少なくともそれは自分の貯金なので、じっと我慢して使わずにいれば、そのうち地味に利息が発生して多少はカバーしてくれる仕掛け。

まあ、いずれもある程度の元手があっての話ですが(笑)。
思いつかなかったので「総崩れ」としたけれど、広東語の見出しは「折骨」。魚などを食べる時に、身ごと骨をばきばきに崩してしまう動作のことを言う。はぐ。


●Jan 12

You said "you have to do it", though you know if you don't need you do it, you never do it and I know so do I, dear, even if it needs me to do it on you.

病気ぱーと2。しなくてはいけない(と考えたくはないけれども)幾つかの事柄から逃亡中。

「ガダラの豚」読書開始。どうしてだか「孔雀王」な絵柄がちらほらと浮かんできてしまうのは、冒頭のシーンに、曖昧に密教好きな自分がくすぐられたせいか。道満くんをからかう女精神科医ナイス。お手本に……しちゃだめ?(笑)。

私が小学1年の頃、仏教系の幼稚園に通っていた妹が、園から弘法大師の一生を描いた漫画本をもらってきた。漫画というよりはコマ割りをした絵とき本といった代物で、絵柄はどことなく「クリちゃん」等の戦前戦後の漫画ってこう?と想像させるようなレベル。それを一心不乱に読んだ当時の私は苦もなくいろは(いろはは弘法大師が考案したとされている)や漢字を覚え、ついでに人が死ぬことはなんでも「入定」と言うのだと、間違った知識も頭に入れた。大学3年の春に高野山詣でをした時、売店でその漫画本の何版目かを見つけて迷わず買い求めたが、あいかわらず絵は「クリちゃん」だった。教徒ではないけれども密教に興味があるのは、おそらくこの漫画本と出会ったからだろう。「孔雀王」は途中までしか読まなかったし今ではすっかり内容を忘れたけれども、クリちゃん風お大師さまは描き文字の筆のかすれ具合まで覚えている。

ところで「ガダラ」は、しばしば出てくる関西弁が場面をその都度ひょいと柔らかくしていて、ストーリーのスピード感と合わせてその緩急の変化が心地よいです。


●Jan 11

Let us start to sing for him, he's in the box with our sorrow to grim, he's goin' down with our grims of sin.

小型のAFカメラとスキャナ、あるいはデジカメ(自社製品ではないQV-10希望(笑))が欲しい。カメラに関してはまったくの素人だけれども、写真を撮ることは嫌いではない。撮りたいものは、いろいろ。例えば、香港の工業地帯にみっしりと建ち込んでいる古い工場ビル群など。
ある場所で、7階ほどの高さの煤けたビルの腹に空いたガラス窓(明らかに割れて壊れている)から猛烈な勢いで蒸気が噴き出ている光景を見た。別に事故が起きていたのではなくそれが常態なのだけれど、どうにも痛そうだった。のたうちまわっている怪我人にレンズを向ける居心地の悪さはともあれ、撮りたいな、と思ったことが忘れられない。

喉の痛みが消えたのでほっとする。48時間ぶりにまともなもの(といってもケンタッキーフライドチキンが真に健康的食物かどうかはわからないが)を食す。

「トミーノッカーズ」無理やり読了。アメリカンポップスが適度な音量で流れているこざっぱりしたレストランで、ビート文学に関する適切でユニークな解説を拝聴しつつ、ハンバーガーとステーキとコークとフレンチフライをどっさり食べた後の満腹感。

恐怖のひとつ:常態(常識的状態)をじわじわと逸脱してゆくこと。その先にあるものが快感ではなくその反対であるとわかっているのに、逸脱が止められないこと。


●Jan 10

Let me do it, dear, just let me do it. Let me keep on doing it.

ずっとぐずついている風邪とその他諸々で体調低下局面。のくせにチャットで徹夜(笑)。朝、まだ夜が明ける前に眠って、途中目が醒めたらまだ外が暗い。でもだいぶたくさん夢を見た気がして時計を見ると、10時。なるほど。

病気だ。

で、また徹夜。悪循環というよりもっとタチが悪い悪癖の復活、でもしかたがないのでこのまま流れてゆきませふ。とりあえずちゃんとしたものを食べないとカラダが動かん(笑)。ドライ納豆とインスタントコーヒーで朝を迎える。

嫌かな。ごめん。でも。


●Jan 9

It took a little bit longer time than you'd expected, dear. May your black hand catch the next fish, he's coming & turning the corner on its toe.

濡れてる。

たまに考えることシリーズ(笑)。「〜(なになに)しなければいけない」という結論の出し方は、どのようなテーマについても使ってよいのでしょうか。例えば原爆とか原発とか基地とかゴミ処理場などについて、考えなければ「いけない」でしょうか。


●Jan 8

If you're going to hate someone, you need to be hated by someone eles as much as you hate someone. ha.

もっと。
たくさん、ふかく。

就労ビザの延長申請のため、午前中湾仔の入境事務処(イミグレーションオフィス)へ。数十分立って並んで、それからまた一時間半座って待つ間、ずっと「トミーノッカーズ」。序盤で女主人公の身の上に起きたことと同じ現象が我が身を襲い、妙にシンクロりつつ没頭(笑)。翻訳(吉野美恵子氏)がストーリーの展開と同じ速さでどんどん緩く蕩けていくのがくすぐったい感じだ。
延長申請は無事受理され、新しいビザはさ来週の金曜日に出る、予定。

■本日の東方日報一面:株で大損の工場主、食堂で首吊り自殺。株投資は香港でも非常にポピュラーで、ちょっとした小金持ちは皆、日々の株価の動きに敏い。値上がり確実の株式が公開される日の銀行の前には、仕事も何もかも放り出して馳せ参じた市民投資家の長蛇の列が出来る。機知と運を駆使して儲けることに、非常に素直に積極的な香港人。その一方で、ドホンと穴を空けてしまう彼のようなケースも後を絶たない。二百万ドルの負債を残した彼の書き置きは「命(を捨てて)も負けだ」。花実は咲いただろうか。


●Jan 7

やっぱり37かな。素数だから(嘘)。
薬に頼るのはイケナイ、と思って飲まずにいると、どんどん風邪の症状が進んでいく(泣)。
「トミーノッカーズ」を読み始める。訳文が適度に柔らかく、冒頭から物語にすんなり入ってゆけるのでほっとする。上下巻なのでじっくり怖がろう(笑)。

■本日の東方日報一面:大規模ビル火災、死者一名負傷50名。香港島の繁華街北角(ノースポイント)地区に建つ、築30年を超える古い高層アパートで出火。当地では地震が発生しないので「震度」は無いが、かわりに火事には等級が定められており、今回の火災は四級だそうだ。猛火と老朽ビルの割に死者がわずかな数に終わったことで、消防署側は「新しい救助方法の成果」などとしているが、逆に唯一となった犠牲者の家族はやりきれないだろう。いかな南海のほとりとはいえ、やはり冬は乾燥しているので、火事はコワイ。


●Jan 6

Causewaybayの「大阪」で、Sさんと新暦新年会兼旧暦忘年会。正月三日に銀座でひろってきたとおぼしき鼻風邪を追い払うべく、呑んで食べる。

10年前、仕事上頻繁に電話のやりとりをし、直接顔を会わせることもないままずいぶん親しくしていた一人の女性がいた。私より2つほど年下だったように記憶している。こんなことでもなければ、おそらく一生思い出さなかったかもしれない人なのだけれども、声しか覚えていないその彼女が昨年年末に寮の自室で亡くなって、死後一週間目にして昨日ようやく発見された、と聞いた。

かみさま!


●Jan 5

年末年始に一時帰国して、いろんなひとと会って呑んだり話したり楽しく過ごさせてもらいました。我がままにつきあってくださった貴方とあなたとアナタ、本当にありがとう。

「1998年の読書計画」をお会いする人ごとに質問しています。それぞれユニークな答えを聞かせてもらえるので、たいん興味深いのですが、さて自分はというと、今年のテーマはずばり「horror」(笑)。恐怖とはいったい何か? 結構艶っぽくて色気があって触るとひんやりしているナニカじゃなかろかと、おっかなびっくりながらもわくわく読書計画中。生来の怖がりにしては思いきったじゃん、と自画自賛しています(笑)。

■一時帰国中に買いだめしてきた本
ミッドナイト(D.R.クーンツ/文春文庫)少女地獄(夢野久作/角川文庫)二つ枕(杉浦日向子/ちくま文庫)レベッカ・ポールソンのお告げ(S.キング他/文春文庫)ガダラの豚(中島らも/集英社文庫)肉瘤少女(日野日出志/蒼馬社)トミーノッカーズ(S.キング/文春文庫)中国妖艶伝(海音寺潮五郎/文春文庫)シモーヌ・ヴェイユ入門(R.コールズ/平凡社)覆面作家は二人いる(北村薫/角川文庫)魔都(久生十蘭/教養文庫)現代思想の冒険(竹田青嗣/ちくま学芸文庫)半神(萩尾望都/小学館文庫)黒い塔の恐怖(D.カー/創元推理文庫)竹馬男の犯罪(井上雅彦/講談社文庫)跫音(山田風太郎/角川ホラー文庫)猫の舌に釘を打て(都筑道夫/講談社)
全て未読の文庫本。某所でのおすすめ本チャット等を思いだしつつ、書店の店頭で選びました。Horrorじゃないものも勿論入ってます。漫画は読了&満足済(笑)。やっぱり日野はいいねえ、ヒヒヒ。さて明日の通勤のお供はどれにしようかな。


■DIARY INDEX■